解説記事2026年3月 最終更新

小規模事業者持続化補助金の
歴史と変遷を完全解説
コロナ特別対応型から現在の4類型まで

「以前は200万円だった」「インボイス枠があった」「コロナの補助金とは違う?」—— 制度の変遷を正しく理解することが、現在の補助金を最大活用するカギです。

公開:2024-04-01最終更新:2026-03-24
小規模事業者持続化補助金 歴史と変遷 解説|補助金でガッチリ支援 東京法務パートナーズ

【混同注意】「持続化給付金」と「持続化補助金」は全く別の制度です

制度名種類対象現在
持続化給付金給付金(返還不要の一時金)売上が50%以上減少した事業者(コロナ禍限定)終了済み
小規模事業者持続化補助金補助金(事業計画の審査あり)販路開拓・業務効率化に取り組む小規模事業者継続中(第19回受付中)

なぜ今、制度の歴史を知ることが重要なのか

2020年のコロナ禍以降、小規模事業者持続化補助金は「コロナ特別対応型」「電子化特例」「インボイス特例」「賃金引上げ枠」など、 次々と新しい類型・特例が追加されてきました。その後、制度の整理が進み、現在は令和6年度補正予算版の4類型(通常枠・創業型・災害支援枠・共同協業型)に再編されています。

「以前は補助上限が200万円だったのに今は50万円?」という疑問を持つ方が多いのは、 このような複数の特例が重なり合っていた時期の数値が今も独り歩きしているためです。 制度の変遷を正しく理解することが、現在の補助金を最大活用するための第一歩です。

補助上限額の推移(イメージ)

〜2019
2020
2021〜22
2023〜24
現在

※上記は補助上限額の相対的なイメージです。特例の重複適用時の上限を最大として表示しています。

小規模事業者持続化補助金の変遷:年表で振り返る

創設期2013年〜

小規模事業者持続化補助金の創設

上限50万円補助率 2/3

小規模事業者の販路開拓・生産性向上を支援するため、経済産業省・中小企業庁が創設。商工会・商工会議所の伴走支援を受けながら申請する仕組みは現在も継続。初期は補助上限50万円・補助率2/3というシンプルな設計だった。

  • 対象:商業・サービス業は5人以下、製造業等は20人以下の小規模事業者
  • 申請要件:商工会または商工会議所の支援書が必要
  • 目的:販路開拓(広告・チラシ・ウェブサイト等)と業務効率化
コロナ特別対応型2020年〜2021年

コロナ特別対応型の登場(終了済み)

上限100万円補助率 3/4(特例あり)

コロナ禍でサプライチェーン毀損・非対面化への対応を迫られた小規模事業者向けに「コロナ特別対応型」が急きょ創設。補助上限100万円・補助率3/4という通常枠を上回る条件で実施。テイクアウト対応・ECサイト構築・非接触型機器導入などに活用された。

  • 補助上限:100万円(通常枠の2倍)
  • 補助率:最大3/4(補助率も引き上げ)
  • 対象:サプライチェーン毀損対応・非対面化・テレワーク環境整備
  • 現在は終了。実績報告等の対応は中小機構コールセンターへ。
特例拡充期2021年〜2022年

各種特例の追加と補助上限の拡大

最大200万円(特例の重ね合わせ)補助率 2/3〜3/4

コロナ収束期に向け、通常枠に多彩な上乗せ特例が追加されていった時期。インボイス制度(2023年10月導入予定)への対応、デジタル化・電子化対応、賃金引上げ、後継ぎ候補者への支援など、政策課題に対応した特例が次々と設けられた。

  • 賃金引上げ特例:最低賃金引上げ事業者は補助上限引き上げ
  • 電子化・デジタル化特例:IT関連経費に特化した枠
  • インボイス特例(インボイス枠):免税事業者から課税転換した事業者向け
  • 後継ぎ候補者特例:事業承継予定者向けの特別措置
制度整理期2023年〜2024年

特例の整理・通常枠50万円への移行

通常枠 50万円(特例で最大250万円)補助率 2/3採択率 〜52%(令和5年度)

コロナ特例・インボイス特例等が整理され、現行制度に近い形に再編。通常枠の基本補助上限は50万円に変更(以前の200万円は複数特例の重ね合わせで実現していた数値)。一方で賃金引上げ特例等は残り、適用すれば最大250万円まで上乗せが可能な構造は引き継がれた。

  • 通常枠の基本補助上限:50万円に変更
  • インボイス枠:廃止・整理
  • 賃金引上げ特例・後継ぎ候補者特例は継続
  • 電子申請(Jグランツ)が主流に
現行制度2025年〜現在

令和6年度補正予算版:4類型に整理

通常枠 上限50万円(特例で最大250万円)補助率 2/3採択率 約48〜51%(第17〜18回)

現在は4類型(通常枠・創業型・災害支援枠・共同協業型)に整理されており、2026年3月時点で第19回公募が受付中。創業後1年以内の事業者向けに創業型(上限200万円)が設けられ、多様なニーズに対応できる構造になっている。

  • 通常枠:基本50万円(特例適用で最大250万円)
  • 創業型:上限200万円(特例で最大250万円)
  • 災害支援枠:直接被害200万円・間接被害100万円
  • 共同・協業型:10者以上連携で上限5,000万円

採択率の推移と現在

持続化補助金の採択率は年によって変動があります。コロナ禍では申請件数が急増し採択率が低下した時期もありましたが、 近年は一定水準で推移しています。採択率はあくまで目安であり、計画書の質が最も重要な採択要因です。

公募回申請件数採択件数採択率備考
第15回26,459件13,278件約50%令和4年度末
第16回25,338件12,822件約51%令和5年度
第17回23,365件11,928件約51%2025年9月採択発表
第18回17,318件8,330件約48%2026年3月採択発表
第19回受付中2026年3月〜受付開始

※採択率はあくまで参考値です。最新データは中小企業庁・中小機構の公式サイトをご確認ください。

変遷を経て、現在の制度はどうなっているか

現在(2026年3月)の持続化補助金:第19回公募 受付中

コロナ禍〜制度整理を経て、現在の持続化補助金は4類型に整理されています。 コロナ特例・インボイス枠などの「上乗せ措置」は廃止・整理されましたが、賃金引上げ特例等を適用すれば最大250万円まで受給できる構造は引き継がれています。 創業後1年以内の事業者向けに「創業型(上限200万円)」が新設されたことも特徴です。

通常枠

50万円〜

特例で最大250万円

創業型

200万円〜

特例で最大250万円

災害支援枠

100〜200万円

能登地震・豪雨被災者

共同協業型

5,000万円

10者以上連携

現在の制度・申請サポートの詳細はこちら

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よくある疑問

Q「持続化給付金」と「小規模事業者持続化補助金」は同じものですか?
A

全く別の制度です。「持続化給付金」は2020年のコロナ禍に売上が急減した事業者へ一時金(最大100万円/法人200万円)を給付した制度で、2021年に終了しています。一方「小規模事業者持続化補助金」はコロナ前の2013年から存在する販路開拓・業務効率化のための補助金制度で、現在も継続しています(2026年3月時点、第19回公募受付中)。名称が似ているため混同されやすいのでご注意ください。

Qコロナ特別対応型はいつ終了しましたか?
A

コロナ特別対応型は2020〜2021年に実施された特別枠で、現在は終了しています。ただし、採択を受けた事業者は実績報告等の手続きが引き続き必要な場合があります。現在の制度は通常枠・創業型・災害支援枠・共同協業型の4類型です。

Q以前は補助上限が200万円と聞いたのですが、今は違うのですか?
A

はい、変わっています。200万円という上限は、コロナ禍のコロナ特別対応型や電子化特例・賃金引上げ特例等が重なっていた時期の数値です。現在(令和6年度補正予算版)の通常枠の基本補助上限は50万円に変更されています。ただし、賃金引上げ特例・後継ぎ候補者特例等を適用すると最大250万円まで上乗せが可能です。

Qインボイス特例はなくなったのですか?
A

インボイス特例(インボイス枠)は令和5年度版以降の制度整理の中で廃止されました。現在の制度にインボイス特例としての上乗せ枠は存在しません。持続化補助金の各特例は公募ごとに変わるため、申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。

Q採択率が下がったのはなぜですか?
A

第17回(2025年)の採択率は約51%、第18回は約48%でした。コロナ禍のコロナ特別対応型(2020年)は申請が殺到し採択率が低かった時期もありましたが、現在も競争率は高い状態が続いています。「補助金の概要を知って申請した」というレベルでは採択は難しく、審査員に評価される経営計画書・補助事業計画書の質が採択の分かれ目になっています。

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